【お茶屋独特のしきたり】
誰もが一度は憧れるお茶屋遊びですが、誰でも簡単に遊べるわけではありません。
『一見さんお断り』という言葉を耳にされた事はないでしょうか。
これはつまり、初めての人はお茶屋さんを利用できないという事です。 紹介があって初めて座敷にあがる事が可能になるのです。
普通の飲食店なら、こんな事はまず有り得ませんが、このシステムはお馴染みさんに気持ち良く遊んでもらうにはどうしても必要なものなのです。
格式ばかりを重んじていたのでは、お客様を失い、先細りしていきそうですが、こうしたしきたりが続いているのには、それなりの理由があります。
まず、お茶屋さんにはおかあさんが住んでおり、屋方を兼ねたお茶屋さんには舞妓さんも暮らしています。
そんな女性ばかりの家にあがらせてもらうのですから、素性のわからない人物が敬遠されるのも当然の事といえるでしょう。

【支払いについて(お花代)】
舞妓さんや、芸妓さんをお座敷にお呼びするお代金をお花代と言います。
また、お花代とは別に、ご飲食代等が発生します。
お茶屋さんやお客様によってかかる費用が異なる為、お花代に定価はありません。それが花街の流儀なのです。
寄席の費用はお茶屋さんの立て替え払いで、その日に支払う事はありません。
つまり身元がわからないと請求もできない為、花街の雰囲気を壊さずに遊べ、身元がはっきりとした人物でなくてはならないのです。
一見さんの壁を超える為には、まず、お馴染みさんに何度か連れて来てもらい、おかあさんの信頼を得る必要があります。
この人なら大丈夫と判断されて初めて一見さんではなくなります。
ちなみに、仮にどなたかご紹介があってお座敷にあがられるようになった方が、万が一お茶屋さんからの請求を踏み倒した場合、その責任を紹介者が負われて、支払いを肩代わりされる事もあるそうです。
いつの時代でも、どんな場面でも、お互いの信頼関係があってこそ成り立つということですね。


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